「良い家をつくるために大切にしている2つの物語」
家と大工さんの物語

大工さんは、自分が建てた家を、何年経っても忘れません。
お客さんに引き渡した後も、家の近くを通ると、懐かしそうに当時の事を話してくれます。
お客さんが何に悩み、何にこだわっていたのか、休憩の時にどんな話をして笑ったのか、鮮明に覚えていて、嬉しそうに教えてくれるんです。
自分の一部のような、大切に育ててきた我が子のことを話すように。
それだけ、自分の手で大切につくり上げた家というのはかけがえのないものです。
鑿で木を斫る、床材を張る、棚に必要な木材を切る。
こうした小さな一つ一つの作業(仕事)に、大工さんがどれだけの想いを込められるかで、仕上がりに大きな違いが現れます。
左官さんや塗装屋さんなど、他の職人さんとの連携もとても大切で、その想いを繋いでいきながらつくり上げた、それぞれのパーツを組み立てることで、家という大きな形になり、記憶に残る物語をつくっていく。
「物語のある家」というのは、適当な仕事をしていては決してつくることは出来ないものなのです。
人と人との物語

綱吉商店は、大工さんとお客さんの関係性をとても大切にしています。
なぜなら、「人と人との物語」をつくるためには、現場の大工さんとの信頼関係が重要だと考えているからです。
まずは、大工さんがお客さんのことを知ること。ただ、図面通りに家をつくれば良いという仕事をしていては、物語はつくれません。
どんなお客さんなのか?家族構成は?
年齢、性格、家づくりに何を求め、何にこだわり、どんな想いがあるのか。
それらをまず大工さん自身が受け取って、自分の家を建てるような気持ちでそのお客さんと向き合います。
良い家を建てるためには、工事に関わる全ての人たちが「自分ごと」としてどれだけ向き合い、お客さんとの思い出をつくる中で人間味のある、あたたかい時間を残していけるかだと思っています。
そして、
人のこころが、物語が、良い家をつくり、引き渡し後の「安心感」へと繋がっていく。
なにかあった時は、どんなに小さな事でもすぐにかけつけてくれる。
よく知っている大工さんがいることは心強く、離れていても繋がっている感覚でお客さんが安心して、過ごしていただくことまでが私たちの仕事だと思っています。
スタッフS
